地下水管理システムの本格稼働が原因か
都の説明によると、8回目の検査と今回9回目の検査では異なる点が二つあるという。一つは、8月8日から地下水管理システムの試運転を青果棟から始めた結果、前回8回目の検査で青果棟の3カ所で基準値以上のベンゼン、ヒ素が検出された。
この地下水管理システムを10月から全域で本格稼働させた結果、11月21日から12月6日までに井戸から採水した9回目の検査で72カ所から基準値を大幅に上回る汚染物質が検出されたという。
専門家会議メンバーの駒井武東北大教授は「地下水管理システムの本格稼働で地下水の流れが変わり、土壌中の汚染が新たに流れ込んだのではないか」と見ている。
もう一つは、9回目の検査から都が委託していた民間の検査機関を変えたこと。そこで出てきたのが過去の検査データの改ざん疑惑。取材してきたテレビ朝日ディレクターの玉川徹によると、「7回までの検査で、数値が1回も環境基準を超えなかったのはむしろ不合理という専門家の意見があった」という。
専門家会議の平田健正座長は「専門家会議のメンバーが立ち会って、複数の会社に依頼し3月までに再調査する」という。ただ、ゲスト出演した小林教授は「1回やって数値が下がった場合など、それで良しとするのには問題がある。数回やる必要がある」と注文を付けている。
文 モンブラン