神社の氏子4日張り込み、さい銭泥捕まえた!

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   さい銭泥棒にとって初詣は書き入れ時かもしれない。ところが「罰当たりのさい銭泥棒は許さない」と神社の境内に4日間の張り込み、見事にさい銭泥棒を捕まえた元気なお年寄りがいた。

   正月早々に泥棒被害に遭ったのは、本州最南端の和歌山県串本町にある湖崎本之宮神社。4、5の両日(2017年1月)2つのさい銭箱から十数万円が盗まれた。

   「さい銭泥棒は許さん」と、一念発起したのが氏子の田中正大さん(79)。4日目の翌6日午前0時から神社に張り込みを続けたところ、午前3時半ごろ男がやってきた。

   男がさい銭箱の鍵に手を掛け、奥の祠(ほこら)の扉を開けて中を物色しているところを田中さんが背後から取り押さえ、警察に通報した。男は串本市内に住む無職の上野宏容疑者(60)で窃盗未遂の容疑で現行犯逮捕された。

   正月早々のさい銭泥棒の手口は南京錠を用具で切断しており、逮捕された上野容疑者の手口とは異なるうえ、その後もさい銭泥棒は横行している。深美芳治宮司は「安心しているわけにはいかない」と防犯カメラの設置を決めた。

金額が問題でない、10円で懲役1年も

   さい銭泥棒は窃盗罪に当たり、懲役10年以下または50万円以下の罰金だ。盗んだ金額の多さではなく悪質さが問われ、10円盗んで懲役1年という判例もある。

   『盗み心』を起こさせない工夫も大事だ。富山県高岡市の浅井神社では2015年に、「賽銭どろぼう各位」と題し「こまめに賽銭箱の中を拐取し現金はほとんど張っておりません。わざわざ鍵を壊してお金を盗む貴殿の期待に応えることはできません。あしからず」と張り紙した。以来さい銭泥棒はゼロになったという。

   作家の吉永みち子「『賽銭どろぼう各位』で効果が出るんだったらいいですね」。

文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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