メディアへの嫌味に始まり質問拒否 トランプ初の記者会見、大荒れ

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   アメリカのトランプ次期大統領(70)が12日(2017年1月)午前1時過ぎ(日本時間)、自宅であるニューヨークのトランプタワー特設会場で、大統領選後初の記者会見を行った。

   1週間後に大統領就任を控え超大国アメリカのリーダーらしく少しは民主主義の模範となる寛容に満ちた会見を期待したが、相変わらずの自画自賛に加え、嫌いな記者には質問をさせない一方的な会見だったようだ。

   会見の予定時刻を13分も遅れて登場した次期大統領は冒頭からメディアへの嫌味な演説で始まった。「本日お集りの報道機関に感謝したい。情報機関によって流されたナンセンスな情報を見て、正しい情報を知るために集まってくれたからです。メディアは私に対し好意的でなく偽のニュースを報じたところもあると思う」。

   演説では、メキシコとの国境の壁については「1年も待ってはいられない。すぐに造ってメキシコに金を払わせる」、貿易についても「ひどい状態だ。中国、日本、メキシコと交渉できる人材を集める」と自説を繰り返した。

ロシアのハッキングを否定

   ところが記者たちの質問に移ると様相は一変した。

   記者から「プーチン大統領が民主党の情報をハッキングしたと書かれているが?」と質問されると、「全て嘘のニュースだ。そんなことは起きていない」と一蹴。そして記者の矛先をかわしたかったのか突然こんな話を。

   「この週末、素晴らしい人から取引の話があった。ドバイで20億ドルの取引をしないかという話だったが、断りました。断る必要はなかったのです、別にトラブルがあったわけではないからです。私は大統領として利害の衝突はありません。会社を運営すると同時に政府の運営もできる。それができるのは私だけです」

   しかし記者の追及は終わらず「あなたはハッキングを正当化しますか?納税証明書を公開しますか? 1970年代以降全ての大統領が公開するよう求められているんですよ」と矢継ぎ早の質問。

文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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