「雑低書高」時代の週刊誌に元気はあるのか? 年明け巻頭特集は静かな幕開け

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週刊現代は「生活コスト下げ、老後を生き延びろ」

   週刊現代はガラッと変わって徹底的な悲観論できた。巻頭は「100年生きるのは幸せか」

   17年からは65歳から74歳の前期高齢者と75歳以上の後期高齢者の数が逆転するといわれている。病人を選別して、治る見込みのない老人は病院に来ないでくださいと、追い返されるようになる。

   これからは60代は「若者」と扱われ、社会の中心に立ってバリバリ働く世の中になる。60代ははなたれ小僧なのだ。

   それもこれも、普通のサラリーマンが定年後100歳まで生きようとしたら、総計で1億1872万円いる。これは生活費だけで、自宅のリフォームや医療、介護費、趣味などに使うとすれば、さらに2~3000万円はかかるというのである。

   平均的なサラリーマン世帯の年金収入が月額22万円だとすると、100歳までの年金収入は約9500万円だそうだから、5000万円も不足することになるそうだ。

   そうならないためにどうするか? 「生活コストを下げても幸福に暮らす工夫をすべきです。たとえば外食の回数が減っても、料理を作る喜びがあれば、不幸ではない」(政策研究大学院大学名誉教授の松谷明彦)

   昨夜、鍋にしようと思いスーパーへ行ったら、たった4分の1の白菜が150円もしていた。ホウレンソウ、ニラ、大根など野菜が高くて、鍋が成り立たないのだ。

   外食などもってのほか、家でつつましく鍋でも突こうと思ってもままならないのである。

   今の日本は長生きしようと思わせない社会になってしまった。せめて自分が死にたいときに死ぬことができる「安楽死」の制度を早くつくってほしいと、切に思う。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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