「雑低書高」時代の週刊誌に元気はあるのか? 年明け巻頭特集は静かな幕開け

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ギュレン系の学校、日本にも開校   小池氏の姿も

   この組織は活動の中核を教育に置くが、ギュレン系の学校が13年に日本の横浜でも開校している。「学校法人ホライゾン学園」がそれだというのだ。

   そして16年には仙台で小学校も開校したそうだ。仙台校は日本の義務教育の卒業資格が与えられる「1条校」で、インターナショナルスクールのように教科を英語で教えることから、授業料が高額にもかかわらず大変人気が高いという。第2外国語はトルコ語。

   この学園の設立課程に違法性はないが、ギュレンの目的の一つは「学校を通して洗脳できる生徒の選抜」だそうだ。

   だが、この学園はギュレン運動とは関係を持っていないとして、こうした出自は明示していない。

   この組織は日本ではトルコの食品商社「バハール社」が営利事業を行い、歴代のトルコ大使もこの活動を支え、日本の政治家に浸透してきた。そのひとりが飯島だというのである。

   先を急ごう。この組織が宣伝活動を日本で行うのが「NPO日本トルコ文化交流会(日ト会)」で、ギュレン運動関係者の誰もが名前を挙げるのが小池だそうだ。

   同会のパンフに推薦文を寄せ、イベントにも何度も姿を現している。先の仙台校の説明会の日に、同校で教育講演会をやっている。

   トルコにある「ハタイさくら小学校」は、シリアの難民の子どもたちに教育を施そうと小池が議員連盟を作り、寄付を募って開校した。ネット募金で約2500万円が集まったという。だが、この学校はクーデター未遂後に一時閉鎖になり、小池が知事就任後には別のNGOが運営するようになった。

   ギュレン運動の実態はこれからもっと解明される必要があるが、「なかでも将来の首相候補といわれる小池については、公私にわたりさまざまな報道がなされながら、その『外国人脈』の内実についてはほとんど光が当てられてこなかったのではないだろうか」(ニューズ)

   小池がカイロ大学を優秀な成績で出たことは間違いない。その時代に培った人脈は今どうなっているのだろうか。見えている小池は彼女の半分でしかない。陰になっている後の半分を解明することも、ジャ-ナリズムの仕事であるはずだ。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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