今年最後になるかもしれない東京・築地の「マグロの初セリ」が5日早朝行われ、日本一上質の青森・大間産の一番マグロ(212キロ)が7420万円でセリ落とされた。
今年は、常連の「すしざんまい」に「築地すし好」、「元気寿司」が参戦し、三つ巴の激戦となった。初セリが始まったのは午前5時10分、わずか1分で「すしざんまい」が昨年の初セリより6000万円高い7420万円でセリ落とした。
5日午前0時に入荷したばかりの生マグロ80本のうち大間産は15本。大卸5社が各社ごと一番マグロ1本ずつ計5本を選別。さらにその中から最も良質の一番マグロが初セリにかけられた。
「すしざんまい」によって競り落とされた一番マグロは、握りにして1万5000貫分、1貫5000円に相当するが、「すしざんまい」では通常と同じ定価で販売するという。大村清社長は満足げに「形といい大きさといい脂といい良質といい全部良いマグロを手に入れた。お客様に早く食べていただきたい」と話していた。
スタジオでは、高木美保(タレント)の「高値と景気とは関係があるんですか?」に、テレビの「築地王選手権」に優勝したフリーライタ―の小関敦之は「経済が好調の時の方が全体の価格は上がるんですが、初セリはPR効果を狙って景気が悪いからこそ景気づけに値上げする場合もある」と話す。
高値で競り落とされた一番マグロ。景気回復のけん引役になってくれるかどうか......。
文 モンブラン