過酷な訓練で危険性増すオスプレイ、訓練再開に沖縄の反発強まる

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   4年前から沖縄県に配備されているアメリカ軍の大型輸送機「オスプレイ」が重大事故を起こし、波紋が広がっている。オスプレイは13日(2016年12月)、夜間の空中給油の訓練中にプロペラが給油機のホースと接触して損傷。その後、飛行が不安定になり、大破した。「米軍は事故機以外の23機のオスプレイを点検した結果、機体に問題はなかったとしていますが、詳細な根拠は示されていません」(NHK記者)

   NHKが取材を進めたところ、事故の背景として、オスプレイの過酷な軍事訓練が浮かび上がった。厳しい環境での作戦が増え、訓練もリスクが高くなっていると、専門家は指摘している。

「夜間とか非常に荒れた天気で重ねて訓練しないと、作戦をするレベルにはならない」(元航空自衛隊空将)

   今回の空中給油も、暗闇のなか時速数百キロメートルで飛行しながらの作業で、高度な技量が必要になるそうだ。ほかにも、離陸して一度、着陸して離陸ということを繰り返す「タッチ・アンド・ゴー」の訓練が夜間に2時間にわたり行われ、軍車両などの輸送を想定して大きな物資を吊り下げたオスプレイが集落の真上を飛行していたケースがあるという。

2017年、東京・横田基地にもオスプレイ10機配備

   オスプレイの訓練は、九州、四国、東北などでもすでに行われていて、2017年からは東京の横田基地にオスプレイ10機が配備されるそうだ。訓練については日米政府で運用ルールを設けているが、形骸化しているとの指摘が現場では出ているという。夜間や住宅地上空の飛行はできる限り避けるなどの内容で、米軍の判断次第というのが実態だ。

   19日、オスプレイは事故から1週間足らずで飛行が再開され、地元では反発が強い。「沖縄の翁長知事は『県民不在と言わざるをえず、いまの日本のあり方には耐えられない』と述べました。オスプレイが重大事故を起こしたときでさえ、沖縄の切実な思いは届かないのか。深い失望が広がっています」(NHK沖縄記者)

*NHKクローズアップ現代+(12月20日放送「オスプレイ重大事故 広がる波紋」)

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