「歌手のASKA(本名・宮﨑重明)さんが釈放されました。尿から覚醒剤の陽性反応が出たのに、なぜ不起訴処分(嫌疑不十分)になったのでしょうか」
司会の夏目三久が疑問を投げかける。
先月28日(2016年11月)に覚醒剤取締法違反(使用)容疑で逮捕されたが、きのう19日(2016年12月)午後7時過ぎに釈放された。ASKAは「盗聴を調べてほしい」と自ら110番した際に警察官に任意で採尿を求められ、自宅のトイレで応じたが、尿の代わりにあらかじめ用意していたお茶を採尿カップに入れたという。それを証拠に逮捕したとはお粗末な話だ
。検察「ASKAさんの尿と立証するのは困難」
科学捜査研究所で覚醒剤などの尿鑑定を担当していた雨宮正欣氏は、「お茶から覚醒剤は100%検出することはありません」と断定し、採尿方法に問題があったのではないかと指摘する。「任意と強制は採尿方法に違いはありません。手元を見なければいけないというのが基本です。目視しておれば、一目瞭然でした」
採尿時に警察官はASKAの妻と一緒にトイレで後ろから見ていた。しかし、本人の手元まで確認できていなかったという。東京地検は不起訴について「鑑定した液体がASKAさんの尿と立証するのは困難と判断した」と発表した。では、その液体はなんだったのか。
「みなさん、信じてくれてありがとう」
ASKAは釈放されたとき報道陣からの質問に答えはなかったが、口元には笑みがこぼれていた。その2時間後にプログを更新して、「不起訴でした。無罪です。(中略)みなさんを、最高のアルバムでお待ちします。今日は、少し疲れました。みなさん、信じてくれてありがとう」と締めくくっていた。
文
一ツ石| 似顔絵 池田マコト