開発やめると行き場失う「使用済み核燃料」
NHK科学文化部の吉田賢治デスクは「政府が新たな開発にこだわるのは、これが核燃料サイクルの中核だからです。開発をやめると、使用済み核燃料の行き場がなくなります」という。使用済み核燃料の一部はすでに青森県六ケ所村に運び込まれている。青森県は、開発が破たんすれば「全国の原発に送り返す」方針だ。そうなったら、核燃料のゴミがあふれてしまう。原発が「トイレのないマンション」といわれる通りになる。
使用済み核燃料から出るプルトニウムも問題だ。原爆の原料にもなるため、管理に国際社会の目はきびしい。日本は昨年時点で48トン、原爆6000発分を持っている。高速炉開発を止めては説明ができなくなる。一般の原発で使う計画も進んでいない。危険な物質がどんどんたまる一方だ。