「意欲のある方を後押ししていきたい」。東京都の小池知事が10日開かれた政治塾『希望の塾』で、初めて来夏の都議選に塾生から候補者を擁立する考えを明らかにした。対立する自民党都議団への宣戦布告ともとれる小池発言、さて勝算は?
小池知事はこの日の講演で、都議選について具体的に踏み込み、次のような話をしている。
「東京大改革は一人ではできません。私には仲間が必要なんです。ぜひ立候補して選挙に出たいという方もおられます。意欲のある方を後押ししていきたい」「まあ選挙になりますと大変ですよ。夏の間はずっと盆踊りに行ったり、今の得意は炭坑節。楽しんで一緒にやらなければ有権者との一体感も生まれないですね」
講演が終わって記者団にこんな話もした。「都議選については時間があるようでないという感じです。そういったことを逆算しながら考えていきたい」と述べ、立候補を目指す塾生へ檄を飛ばしながら自民党都議団への宣戦布告ともとれる発言をした。
自民と公明で知事への対応割れる、2月千代田区長選に注目
選挙モードに切り替えた小池知事と東京都議会の関係にも変化が出てきたという。与党である自民党と公明党で小池知事への対応が割れ、先の都議会代表質問では質問内容を事前に通告しなかった自民党に対し、公明党は事前に知らせ、しかも「答弁が非常に良かった」(長橋けい一同党副団長)と褒めている。
では、勝算はどうか?政治アナリストの伊藤敦夫は「公明党を味方につけ自民党の孤立化を図る狙いがある」。都議選の前哨戦として来年2月5日に控えている東京・千代田区長選で公明党の動きが注目されるという。