米国情報機関のCIAは、ロシアが米大統領選でトランプ候補を勝たせるためにクリントン陣営にサイバー攻撃をかけたと断定した。事態を重く見たオバマ大統領は、来月の政権移行前に調査報告書をまとめるように指示をしたという。
メールをハッキングしてウィキリークスに提供
ワシントンポストが報じたところによると、CIAの極秘調査の結果、ロシア政府とつながりのある人物がクリントン陣営に何千通ものメールをハッキングして得た情報をウィキリークスに提供していたという。
実際に暴露されたメールには、オバマ政権がリーマンショックを契機に規制強化を進めていた金融規制改革を(クリントンに)配慮を求めるというメールやクリントンが孫と遊ぶ映像は有権者に好感を与えるための戦術だったことを明らかにしているメールが入っていたという。
CIAの極秘調査を受けた米政府高官は「ロシアの目的はトランプ候補を勝たせるための肩入れだったというのが情報機関の見解だ」と話している。
FBIのメール再捜査も情報操作の結果なのか?
住田裕子弁護士は「選挙戦終盤になって、FBIがクリントンさんのメール問題の捜査を再開すると発表し8日間で終結したが、あの最後のダメージは利いていましたね。あのFBIのメール再捜査が何らかの情報操作だったら気持ち悪いですね」。
玉川徹(テレビ朝日ディレクター)も「ロシアにとって、クリントンさんに比べよほどトランプに(大統領に)なってほしかったんでしょうね。それがウクライナ(問題)なのかシリア(問題)なのか。外国からのこういう攻撃で変わってしまうことがあるということですね」。
ロシアの大統領選にまで介入するサイバー戦争で勝利したと思われては当のトランプ次期大統領の気分は悪いだろうが、本人は「選挙はもう終わった」とコメントしている。今後、オバマ大統領がCIAの調査報告書をどう使うつもりなのか注目!