北朝鮮が韓国大統領府を襲撃する戦闘訓練の過激映像を、きのう11日(2016年12月)国営テレビで公開した。「このタイミングで韓国に過激な挑発です」と司会の夏目三久が伝えた。
映像は実物の2分の1で形も建物の配置もそっくりの模型を特殊作戦大隊が襲う訓練とされ、パラシュート部隊が降下し、ヘリコプターが飛び交う。長距離砲のロケット弾が命中し、大統領府から激しい炎と黒煙が上がる。金正恩委員長が指揮し、満足そうな表情を浮かべる情写真も流れた。「南朝鮮傀儡政権の体をズタズタに裂く」「火の海にする」と、北朝鮮のメディアは絶叫調のボルテージをいちだんと上げた。
事実上大統領不在の韓国揺さぶる狙い
先週9日(2016年月12月)、韓国国会では朴槿恵大統領弾劾が可決され、職務停止から事実上大統領不在の状態となった。ソウルでは10日、7周連続の大規模デモが行われ、弾劾可決にもうお祭り騒ぎだった。
北朝鮮はこれまでもソウルの大統領府をロケット攻撃するCGを宣伝サイトに流したことはあるが、今回は実際の部隊を動員した。「攻撃方法の現実性を確認した」とアピールし、韓国を揺さぶる狙いがあると見られる。大統領代行の黄教安首相は合同参謀本部で「北朝鮮が挑発してきた場合は着実に対応すべきだ」と述べた。南北の緊張状態に変わりはない。
文
あっちゃん| 似顔絵 池田マコト