朴槿恵大統領「辞意表明」弾劾決議案は不発?「私はすべての荷物を下ろしました」

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   韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領はきのう29日(2016年11月)任期の2018年2月を待たず辞任することを表明した。「18年間の道のりは感謝と大切な時間だった。一瞬たりとも私利を追求せず、小さな私欲も抱かず生きてきました。いま起きているさまざまな問題も、私としては国のための公的な事業だと信じ推進してきたことで、その過程でいかなる個人的な利益も得ることはありませんでした」と語った。

   「しかしながら、周辺の管理が至らなかったことは私の大きな過ちで、大統領の任期短縮を含む進退問題を国会の決定に委ねます。国政の混乱と空白を最小限にとどめ、安定した政権移譲ができる方策を整えていただければ、その日程と法手続きに従い大統領職から退きます」

韓国世論は「時間稼ぎだ」

   野党は退陣表明を「弾劾を逃れるための小細工だ」と批判し、世論も「過ちを認めていない」「退陣でも下野でもなく、時間稼ぎに見える」「退陣するまで国民の力を見せる」と不満は募っている。

   司会の小倉智昭「辞任表明と受け取っていいんですね」

   拓殖大の武貞秀士特任教授は「それは間違いないです。談話でも『すべての荷物を下ろしました』と過去形で言っています。もう政治は嫌だという感じさえしますね。でも、弾劾ではなく任期短縮でというのは簡単ではないとおもいます」という。

与党非主流派は野党に同調せず?

   大統領の進退には、弾劾罷免、任期満了、辞任の3つがあるが、今回さらに4 つ目の「国会に委ねる」というのが出てきたわけだ。野党は弾劾議案を提出する構えで、早ければあす12月2日にも採決に持ち込みたいとしている。弾劾には定数300の3分の2、200人の賛成が必要で、与党セヌリ党からも30人程度の造反が出て成立すると見られていたが、辞意表明で微妙になっているという。

   小倉「与党の非主流派が考えを変える可能性はありますか」

   武貞教授「十分にありますね。非主流派は30人あまりですが、任期短縮なら野党に同調する必要ないという判断もあり得ます」

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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