北九州市のテーマパーク「スペースワールド」に誕生した「氷の水族館」が、わずか2週間で休止になった。スケートリンクの厚さ30センチの氷に25種類5000匹のほんものの魚を造形的に配置した「意欲作」だったが、「不気味だ」という批判が殺到した。
「青い海の上を滑ろう」足の下にサンマ、トビウオ、カニ・・・
スペースワールドは宇宙をテーマにした遊園地で、スペースシャトルがデンと据えてある周りをジェットコースターが走るのが売りものだ。12日(2016年11月)に新たなアトラクションとしてお目見えしたアイススケートリンクは、「青い海の上を滑ろう」をコンセプトにした「氷の水族館」でもあったのだが、開場と同時にツイッターなどで批判が殺到した。「悪趣味すぎる」「どうしたらこんな残酷な発想ができるの」「世界一不気味なスケートアトラクション」「子供から見たら、恐怖でしかない」「なんで本物の魚にしちゃったのかねえ」というわけだ。
田中良幸リポーターがリンクを見に行った。魚はサンマ、ヤガラ、トビウオ、アンコウ、カニなどで、市場から売り物にならなくなったものを集め、生きた魚を使ったわけではない。
入り口付近は「HELLO」の文字になっていたり、回遊しているようにさまざまな模様を描いて配置され、エイやジンベエザメなど大きなものは写真を使っている。上から見ると、海の上を滑っているような感じになるわけだ。総支配人の竹田敏美さんは「リンクもそのために青くしてある」という。今後、解凍して、魚は供養して処分するという。
スペースシャトル「解凍して供養して処分します」
司会の小倉智昭「ネットで批判した人がここで実際滑ったかどうかまで聞きたいところですね。滑った人たちが楽しかったら、解凍することはないんじゃないかと、個人的には思うんだけど」
田中「スペースワールドはチラシに、『今年から、アホ始めます』とうたっていました。支配人は『話題性を求めてやり過ぎてしまった』とキャッチコピーのことをいっていました」
小倉「生きたまま氷漬けにしたわけじゃないからね」
夏野剛(慶應大大学院特別招聘教授)「テーマパークも奇をてらったものになりかねない。アホ始めますというのも、責められないなあと思いますね」
橋口いくよ(作家)「子供の頃に、食べ物で遊んじゃいけないと言われました。足の下にというのは違和感がありますよ」
小倉「ここまでニュースになったら、解凍しない方がお客さん来るかもね」