芸能界のドン・バーニング周防郁雄になぜ聞かぬ?レコード大賞疑惑・・・肩透かしインタビュー
週刊現代がレコ大を含めて芸能界を牛耳り、ドンの名をほしいままにしている「時の人」バーニングの周防郁雄氏をインタビューしている。インタビュアーは、週刊現代誌上で芸能界の裏話を追いかけているノンフィクション作家の田崎健太氏。
周防氏も75歳。こうしたインタビューに出てくることは珍しいから、出しただけでもある種のスクープではある。だが、いま出すのならレコ大買収について聞かなければ何もならないと思うが、それが条件なのであろう、少しも触れていないのがもの足りない。
新栄プロという演歌専門のプロダクションで働き始め、運転手をやったりサイン色紙を売ったりと、それなりに頑張ったそうである。懐かしいTBSの音楽プロデューサー渡辺正文氏の名前が出たり、バーニングの由来、郷ひろみ移籍問題、メリー喜多川氏のことなど話してはいるが、どうということはない内容である。
田崎氏は周防氏が「ぼくは口下手なんです」といったことに加えて、<想像とは異なり、芸能界の「ドン」は最後まで控えめな男だった>と書いているが、私が知る限り、彼は酒は飲まないが、舌はかなり回るほうである。田崎氏も、「ところでレコ大の1億円の話ですが、あれは本当なんですよね」と聞いてみたらよかったのに。そうすれば、周防氏が無口で控えめではなく、凄みのある饒舌ぶりを聞くことができたはずである。そういう意味でも残念なインタビューではある。