給与を半分に削減した小池都知事の身を切る改革を受けて都議会の公明党が17日、都議の報酬を「2割削減する案」を固めた。最大会派の自民党がこの身を切る改革を渋る中で、公明党は各会派に提案するという。
夏目三久キャスターが「なぜ今、このタイミングで動き出したのでしょうか?」と都議会の動きを伝えた。
小池知事の報酬は年間約2900万円だったのが、身を切る改革で1450万円と半額になった。これに対し現在、都議の報酬は1710万円で、都知事より260万円も多い逆転現象となっている。
このため共産党などから報酬削減を求める意見が出ていたが、4日開かれた都議会の検討会では具体案は出ず、検討課題として各会派の意見が一致したにとどまっていた。
自民党も公明党の提案の乗らざるを得なくなりそう
そうした中での公明党の「2割削減案」の提案で、実現すれば都議の議員報酬は約1370万円となり、都知事との逆転現象は解消することになる。
では、なぜこの時期に公明党が2割削減案を提案することになったのか?
「あさチャン!」コメンテーターの龍崎孝(元TBS政治部長)は「来夏の都議選、国政選挙も含めて言えば、自民党に付き合って公明党は何もしないと言われるのが辛い。公明党の姿勢をちゃんと示しておきたかった。今後の定例議会のスケジュールを考えると先延ばしできず踏み切らざるを得ない段階なのだろう」。
小池知事サイドでは「自民党以外は報酬削減で一致している。あとは自民党がどう出るかだ」とみる。
その自民党のある都議は「悩ましいね。(公明党は)今回、自民党に何の調整もなく出してきている。自民党だけでは過半数はとれないから、公明党の提案に各党が乗った場合、(自民党も)乗らざるを得ないですよね」。