東京五輪・パラリンピックの競技会場見直しをめぐる東京都、IOC(国際オリンピック委員会)、国、大会組織員会の4者協議がきのう1日(2016年11月)から始まった。しかし、協議は非公開で、隠蔽体質、談合の悪臭がプンプンする。
協議が始まる前にメディア各社向けに「会合内容についてはいっさい公開しない」という文書が出された。丸川珠代・五輪担当大臣は「IOCと組織委員会の間で決めたことで、途中経過だから」と説明さうるが、これだけ関心を集める問題なのに、何が話し合われたか都民・国民には知らされない。途中経過だって隠すことはないはずだ。
根拠はっきりしない「大会後」の施設黒字見通し
司会の羽鳥慎一「IOCが主導するからということらしいですが・・・」
競技場見直し案の中で最ももめそうなのはバレーボール会場だ。当初案にある有明アリーナを新設すれば370億円かかる。横浜アリーナに代えれば7億円ですむが、日本バレーボール協会は「横浜アリーナではスポーツ以外のイベント開催もされるからレガシー(遺産)にならない」と反対している。
キャスターの宇賀なつみアナ「それは有明アリーナでも同じことではないですかねえ」
五輪が終わった後の管理運営費も問題だ。有明アリーナは、メディアに配られた資料では、年間9000万円~2億5000万円の黒字とされている。しかし、東京五輪の元招致担当だった鈴木知幸さんは「この数字は信じられません。こういう施設は武道館でもやっと黒字なのに、そんなにもうかるわけがありません」と言い切る。
羽鳥「9000万円から2億5000万円とずいぶん開きがありますし、黒字は本当かなという気がします」
開きがあるのは、精査せずに希望的観測で楽観的な数字を積み重ねているからだろう。
五輪後の運営費は、ボート・カヌー会場や水泳競技場でも毎年億単位の赤字が予想されている。