熊本地震から半年余りがたったが、大きな被害を受けた熊本城内にはまだ石垣から崩れた500から600キロの石がごろごろ転がっていた。大竹真リポーターは思わず「ちょっとショックですね」とつぶやく。
天守閣は周囲に屋根瓦の破片がちらばり、屋根の破損個所に雑草が茂る。内部は危険で入れず、職員もとくに許可を受けなければ立ち入れない状態だ。「全体被害をやっと把握した段階」という。
400年前の建築当時の資材を残したい
8年前に復元された本丸御殿は一見無傷だが、中に入ると崩れた壁や歪んで開閉できなくなった引き戸もある。「招君の間」は金箔がはがれていた。重要文化財の東十八間櫓は石垣と建物が崩落し跡形もない。400年前の建築当時の貴重な資材を集めて保管する作業が続けられていた。
使える木材は木っ端まですべて回収し再利用するという。瓦、壁土もできるだけ集めるそうだ。石垣の石は一つずつ番号をつけて過去の写真と照らし合わせる。1個に1時間はかかる。ミリ単位の作業だという。これまでに5000個あまりを回収したが、全部で10万個ある。熊本城全体の修復には20年、634億円かかるといわれる。
菊地幸夫(弁護士)「直すのは無理かと思いましたけど、すばらしい技術と努力ですすんでいるのですね」
司会の加藤浩次「修復技術は最高レベルではないですかねえ」
文
あっちゃん| 似顔絵 池田マコト