フジテレビのニューヨーク支局・川原浩揮が伝えるアメリカ事情で、「今週はこれです」と掲げたのは女性用のヨガパンツだった。それもピンクの派手派手だ。ある男性が「見苦しい」と新聞に投書したために、大変な騒ぎになったという。大統領選挙そっちのけで大特集を組んだ新聞まであった。
テレビカメラもやってきて静かな街は大騒ぎ
ヨガパンツはヨガやエクササイズに便利なウエアなのだが、はき心地がいいのか、カラフルでセクシーにも見えるからなのか、いまやタウンウエアとしてすっかり定着している。
これに水をぶっかけた投書は、19日(2016年10月)にロードアイランド州の新聞に載った。「女性たち どうかヨガパンツをはくのをやめて」と題して、「女性のファッションで最悪なのは、ヨガパンツを日常生活ではくことだ」「成熟した女性が公衆の場ではくと異様で目障りだ」「20歳以上の女性がはいても褒めようがない」「許し難い眺めを世に与えている」とこき下ろした。
憤慨したある女性がこの投書をfacebookに掲載してぶっ叩いたのが、全米に拡散して「ばかげている」「失礼極まりない」と炎上し、「さあ、私たちの最も快適な服、ヨガパンツをはいてみんなで楽しくパレードしましょう」ということになった。
23日にロードアイランド州の小学校に約400人が集まり、自慢のヨガパンツをはいて、「私たちは着たいものを着る」「私は53よ!」などと思い思いにプラカードを掲げて気勢を上げ、テレビカメラも女性たちのお尻を追いかけた。パレードが向かったのは投書を書いた男性の自宅で、そこには「FREE SPEECH(言論は自由)」と大きな張り紙があったが、男性は姿を見せなかった。
「冗談のつもりで開いたのに、もうこりごりだよ」
そもそも男性の真意は何だったのか。「とくダネ!」が家を訪ねると、現れたのはアラン・ソレンティーノさん63歳だ。「スーパーマーケットで、ヨガパンツ姿の女性を近くにいた男性たちが中傷していたんです。だから、大人の女性は場所に合った格好をすべきだと書いた」という。もともと新聞投書の常連で、いつも通り冗談ぽく書いたのだと笑う。携帯電話には脅迫めいたメッセージが多数届いて、ソレンティーノさんは「もうヨガパンツはこりごり」
司会の小倉智昭「冗談半分で書いたのに、受け止める人によってこうなっちゃう」
中瀬ゆかり(新潮社出版部長)「ちょっと過剰な反応だと思っていたんですが、マジでしたね」
山本一郎(作家)「フォーマルでなければいつでもはける」
小倉「これでパーティーもいけるわと言っていたね。中瀬さんのもそうですか」
中瀬「それに近いです」