フィリピンのドゥテルテ大統領が来日し、きょう26日(2016年10月)安倍首相と会談する。オバマ米大統領を「ゲス野郎」と呼ぶなどの暴言や麻薬犯罪者1000人以上を裁判なしで殺害する超過激な撲滅運動で知られ、南シナ海の侵略問題を抱える中国に接近もする。一方で親日家の面もあるという。
ドゥテルテ氏はダバオ市長を通算22年間務め、2016年6月に大統領に就任した。自らバイクに乗って夜間パトロールに出る姿は「ダバオのダーティハリー」と、暴言では「フィリピンのトランプ」ともよばれる。
獨協大の竹田いさみ教授は「トランプ氏は差別主義者だが自分は違うと言って、エリート層出身ながら庶民派を演じています」と話す。少数民族の血も交り、祖父は中国系だそうだ。中国系の資金提供者がいるといわれるが、フィリピン在住者か中国政府かはわかっていない。
すごいのは麻薬犯罪への激しさで、警察官が密売人を1人殺すと11万円、組織幹部を殺すと最高1100万円の報奨金を出すと言い放つ。一般市民でも密売人殺害に1人1万円を約束する。フィリピンの平均月収は3万円だ。5人殺したという主婦もいる。それでも支持率は当選時91%、4か月後でも86%ある。
中国に接近して2兆5000億円の経済援助を引き出したが、習近平主席との会談ではガムを噛んで握手をした。
2012年から13年にかけて家族旅行で来日し、娘に雪を見せようと松本城を訪れている。ダバオに日本との友好記念碑を建て、日本語で「人類は皆家族」と刻んだ。
司会の羽鳥慎一「いろいろ考えている。激しさと人情が混在する。ちょっと興味深い人です」