過労死自殺の電通「20~30代は地獄。乗り切れば天国」
週刊現代は巻頭特集で50、60すぎたら「損する会社」「得する会社」があると書いている。読者は、これから就職をしようという学生なのだろうか。だが、読めばわかるように、年取ってからも社員に優しい会社など、あったとしてもごくごくわずかにすぎない。
国にいわれるから、65歳、または70歳まで再雇用するといってはいるが、その実態はせいぜい月20万円程度で、かつての部下から顎で使われる半端仕事しかないのだ。ここでもメガバンクの冷たさを行員が話しているが、どこもここも似たり寄ったりである。
わずかにいいといわれるNECやリコーでも、「56歳で役職定年になりますが、それまでの給与体系がほぼ維持されるので、2割程度しか給料は下がりません」(NEC関連子会社勤務)、「60歳からはシニア契約があり、65歳までは社内に残れます。時給は1000円~2000円と高くはありませんが、居心地がいい」(リコー社員)程度なのだ。
24歳の女子社員が過労のため自殺した電通などは、「20~30代の非常に辛い時期を乗り切れば、後は天国のようなものです」(電通社員)という。だが、そこへ行くまでに無茶苦茶な残業をさせられたり、天国にいるような気でいる上役のパワハラに悩まされたりと、若い社員にとっては「地獄」のような会社なのだ。
学生諸君! これだけはいっておく。社員に優しい会社などどこにもないと。