きょう20日(2016年10月)に82歳となられた美智子皇后は、天皇陛下の「生前退位」についての複雑な思いを始めて明らかにした。「皇太子や秋篠宮ともよくご相談の上でなされた、この度の陛下のご表明も謹んでこれを承りました」「ただ、新聞の1面に『生前退位』という大きな活字を見たときの衝撃は大きなものでした」「それまで私は、歴史の書物の中でも、こうした表現に接したことが1度もなかったので、一瞬驚きとともに痛みを覚えたのかもしれません」
天皇陛下は即位の際の会見でも、「憲法に定められた天皇の在り方を念頭に置き、天皇の務めを果たしていきたい」と話し、皇后さまは「安らぎのある家庭を作っていきたいと願っています」と支える心構えを述べておられた。
有識者会議ようやく初会合「平成30年に皇位継承の大嘗祭」検討
今年8月、天皇ご自身がお気持ちを述べられた「生前退位」は、公務に体力が追いつかないことを率直に語ったものだった。すでに6年前に、宮内庁の相談役である参与との会合で「80歳になったら譲位をしたい」と述べていたという。
しかし、参与も宮内庁も政府も何もしなかった。ようやく今週17日に有識者会議の初会合が開かれ、平成30年に皇位継承に伴う儀礼「大嘗祭」を執り行うなどの議論が始まった。
司会の小倉智昭「皇后さまが新聞を見て驚かれたと。僕も、なぜお元気な方に『生前』という言葉を使うんだろうと違和感がありました。この機会にきちっとした方がいいと思う」
FNNの世論調査では、「生前退位」について「すべての天皇ができるように(皇室典範を改正)」が69.6%、「今の陛下に限り(特別措置法)」が24.5%だった。