18日(2016年10月)に行われた小池都知事との会談で、IOC(国際オリンピック委員会)のバッハ会長はこう語った。「東京オリンピック開催には、IOCも17億ドル(約1770億円)拠出するので、『もったいない』ことはしたくない。開催地として選ばれた後に競争のルールを変えないことこそが、東京、日本、IOCの利益に叶う」
会談でバッハ会長は「アスリートファースト」を連発、復興五輪の話題は出なかったという。そのうえで「東京都、組織委、日本政府、IOCの4者で作業部会を形成し、一緒にコストに関して見直ししていこうということです」と提案した。
これに対し、小池知事は今月末までに都としての結論を出し、来月に4者による作業部会の初会合を開くことで了承を得た。
バッハ会長「招致時と大きく変更困る」
牧嶋博子(TBS報道局解説委員)「世論をバックに会場の見直しを推し進めようとしている小池知事に対し、招致時の約束と違うというのがバッハ会長の本音だと思います
竹内薫(サイエンス作家)「バッハ会長が直々に乗り込んできて事態を収拾しないといけないという判断になったということは、国際的な信用問題に発展しつつあるということではないでしょうか」
開催方法や海上・施設でこれほどもめるのは、歴代都知事と永田町の政治家たちがオリンピック招致を政治利用してきたからだ。
文
モンブラン