その歌声を聞いた人は必ず泣いてしまう、通称「泣き歌の貴公子」林部智史という歌手をご存じだろうか。「モーニングショー」がコンサートにでかけてみると、「なんでしょうね。ジーンと来るんですよね」「声を聴くだけで、いま話しててもジワッと来ちゃった」という観客はみな涙ぐんでいる。
林部は新聞配達をしながら音楽専門学校に通い、テレビ番組で100点連発のカラオケ王者として注目を集めた。今年2月(2016年)、「あいたい」でデビューすると、チャートはみるみる上がり、アッという間に有線1位となった。
「スローテンポの曲はとにかく音程を外さないこと」
どうして泣けるのか。林部からカラオケのカンタン上達法も伝授してもらった。「最低限、音程は守りたいところですね。とくにスローテンポの歌は音程のミスがごまかせないので注意が必要です」
山本雪乃アナが挑戦した。キロロが歌ったスローテンポの「未来へ」なのだが、音程ズレまくりで1回目は75・609点。ここで林部からアドバイス。「音程正確率が65%ということなので、まだまだ上げられると思います。音程は自分が思っているよりも低かったりするんです。それを防ぐために、意識的に口角を上げて歌う。これだけで高い音が出やすくなり、音程が取りやすくなります」
山本が再度挑戦すると、点数は88・067、さらに3度目は89・2点にアップした。
美空ひばりと同じ音の波長
司会の羽鳥慎一「それにしても『泣ける歌声』の秘密ってなんなんでしょうね」
野上慎平アナ「林部さんは実は美空ひばりさんと声の波長が同じだったんです。残念ながら、これは訓練してできるものではなくて、生まれ持った才能だそうです」
たしかに、どんなに上手な歌手が美空ひばりの曲を歌っても、あの情感は出せないものな。
文 ビレッジマン | 似顔絵 池田マコト