新人女子社員自殺!いまでもあった「電通残酷物語」100時間残業、パワハラ
電通の女子社員(当時24歳)が社員寮の4階から身を投げて自殺したが、それから約9か月後に、遺族が申請していた労災認定が下りた。だが、彼女の残業時間が月に100時間だったことなどが各所で波紋を呼んでいる。
高橋まつりさんという。東京大文学部から電通に入り、インターネット関連の広告を扱う部署に配属された。先月の9月23日には、電通が扱うインターネット広告で過大請求など2億3000万円程度の不正取引が発覚したが、彼女が所属していた部署もこの不正に関係していたという。
電通は不正が横行した背景には人手不足があったことを認めた。彼女が本採用になったのは昨年10月。週刊文春によると、この頃から業務量が格段に多くなり、それに反して部署の人数は半減したというから、相当なハードワークだったようだ。負担が増えて行くにつれて、彼女のツイッターに、仕事や職場に対する嘆きが溢れるようになってきたそうだ。
<「つらいつらい、新入社員なんて何も面白くないと思いながら会社に行って終電で帰宅してメイクも落とさないで寝て起きて友だちと会話もできずの毎日」(10月2日)
「土日も出勤しなければならないことがまた決定し、本気で死んでしまいたい」(11月3日)
残業の上限は月70時間と決められているそうだが、上長次第ではそれ以上働かせることができる労使協定があるそうだ。
土日や朝5時帰りなど、100時間以上の残業があったと思われる。それに「遺族と弁護団は上司によるパワハラも高橋さんの自殺の原因にあったと考えているようです」(社会部記者)>
こんなツイートがある。<「いくら年功序列だ、役職についてるんだって言ってもさ、常識を外れたことを言ったらだめだよね。人を意味もなく傷つけるのはだめだよね」>
上司がとってきたクライアントを押し付けられ、新人ではあり得ないような申込件数を達成しなくてはならないこともあったようだ。
元「週刊朝日」編集長の山口一臣氏によれば、彼女は学生時代にネット放送の「週刊朝日UST劇場」に出演していて、当時は「週刊朝日の記者になりたい」などと語っていたそうだ。彼がこう書いている。
<まつりは週刊誌の記者になりたいと言っていた。でも、電通に就職が決まって、みんな喜んだ。職場も近いし、またみんなで飲みに行こうとか言ってたのに。かなわないまま死んでしまった。朝日新聞社から電通までは歩いて5分とかからないのに。こんなに近くにいながら、何もできなかった。ゴメンね>
昔から「電通残酷物語」などといわれていたが、内情は以前よりさらにひどくなってきているのかもしれない。