今国会で稲田朋美防衛相に野党の質問が集中している。先月(2016年9月)の衆院予算委員会では涙ぐむ一幕もあった。きのう11日(2016年10月)の参院予算委員会では、社民党の福島瑞穂副党首が過去の発言について追及した。「稲田防衛相の方から、若者全員に1度は自衛隊に触れてもらう制度はどうですかと言っている。徴兵制と紙一重ですよ。とんでもない発言です。撤回されますか」と詰問すると、稲田大臣は「意に反して苦役で徴兵制をするといったたぐいのことは憲法に違反すると思い、そのようなことは考えておりません」とかわした。
民進党の白眞勲議員は「過去の核兵器保有肯定発言を撤回する気がないのか」と追及したが、「いち政治家として、個人的な見解を述べたもの。過去の発言を撤回するつもりはない」と突っぱねた。
政治家の資質問われる将来の首相候補
岩本乃蒼アナ「連日にわたる稲田防衛相への追及、どう思いますか」
萱野稔人(津田塾大学教授)「野党の追及も今まで通りの古いやり方だという感じがします。ちょっと揚げ足取りといったところも見えますから、これで野党の支持が上がるかどうか」
宮崎哲弥(評論家)「稲田さんの発言は、全部、野党のときのものです。政治家というものは、野党とはいえ、勢いにまかせて責任を取らない発言をしてはいけないと思います。と同時に、いま防衛大臣の職務としては、南スーダン情勢が非常に厳しくなり、駆けつけ警護がやれるかどうか分からないような情勢になっていますので、真剣に考えた方がいいと思っています」
司会の加藤浩次「稲田大臣の対応はどう見ていますか」
宮崎「少し甘いのではないかと思っています」
将来の首相候補といわれている稲田大臣だが、その資質を国民も見ている。