東京都心の100年イチョウ街路樹バッサリ!五輪マラソンコースに邪魔

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   東京都心の千代田区内の幹線道路で、街路樹のイチョウがバッサリと切られているのに気づいた住民が、「待った」をかけた。東京五輪のマラソン道路整備のためらしいが、住民への告示は張り紙1枚だった。千代田区レベルでも、どこかにお役人の独断があるらしい。

住民が待った!説明なかったと反対署名3万6000人

   イチョウは水道橋駅南の白山通り(都道)とお茶の水の明大通り、共立女子大のある神田警察通り(区道)の街路樹で、8月(2016年10月)から一斉に伐採が始まった。白山通りではすでに21本が消え、残り30本は年末までに伐採予定という。神田警察通りでは下枝が取り払われて伐採準備が完了している。

   これらのイチョウは関東大震災の後に復興のシンボルとして植えられ、戦災もくぐり抜けた。樹齢は100年近い。たしかに、一部は根が張って歩道の敷石が歪む「根上がり」も見られる。また、白山通りは区内で唯一残る「電柱道路」で、「無電柱化」には街路樹の植え替えも必要だという。

   2013年3月に区が作った「神田警察通り沿道賑わいガイドライン」では、「街路樹の保全・育成」「既存の街路樹の活用(白山通りのプラタナス、共立女子大前のイチョウなど)」となっている。これがいつの間にか「歩道の整備や拡幅のために街路樹を伐採」となった。住民に計画の説明はあったが、伐採は伝えていない。

   小枝寿美子区議は「勝手に変更された」という。理由は「オリンピックに向けてというのがある」。オリンピック開催が決まったのは整備計画の半年後で、白山通りはマラソン・コースの候補になっていた。

   8月の伐採のときに区は「イチョウの大径樹化により倒木の危険や舗装の根上がりで、安全通行に支障が出る恐れがある。撤去し新しい樹木の植栽をする」という簡単な掲示を出しただけだった。ビックリした地元民の訴えで工事は中断し、中止を求めるネットの署名は3万6000人を超えた(10月12日朝現在)。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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