東京都の小池知事が選挙公約に掲げていた自らの給与を半減する条例案が、11日(2016年10月)の都議会総務委員会で全会一致で可決された。13日の本会議で成立する見通しだ。成立すれば小池知事の年収約2900万円が約1450万円に半減され、都議(定数127人)の報酬(年収約1710万円)の方が上回ることになる。
この事態に都議も頬被りできないはずで、民進党の都議からようやく「議会としても知事の強い意欲と姿勢に賛同してともに改革を進めていくことが求められている。報酬の削減、費用弁済の廃止など早急に進めるべきだ」と声が上がった。
お隣の神奈川・埼玉と比べても超高遇
都議には報酬のほかに、月額60万円の政務活動費、本会議などに出席するだけで交通費が1人1日1万円支給、さらに都議専用の公用車が22台と、他の道府県議会と比べても飛びぬけて高額だ。「あさチャン!」がとくに注目したのは、都議専用の22台の公用車だ。利用状況を調べた。公用車は議長、副議長に各1台。主要会派(自民、公明、都議会民進)の幹事長専用が各1台。さらに自民4台、公明2台、都議会民進1台が優先的に割り振られている。このほか、共用車10台は申請すればだれでも使用できる。
その費用は年間2億円になり、車のリース代約2361万円、高速料金・ガソリン代約1518万円、運転手の人件費として専属(15人)が約1億1600万円、民間委託(7人)約5027万円となっている。これを他県と比較すると、神奈川県(定数105人)の公用車は5台とマイクロバス1台で年間の費用は4150万円、埼玉県(定数93人)の公用車は3台で費用は2083万円。議員の数ではさほどの差がないのに、都議の優遇ぶりが目立つ。