きのう10日(2016年10月)に行われたアメリカ大統領選挙の第2回テレビ討論会を、メディアは「もっとも見苦しい討論会だった」と伝えた。トランプ、クリントン両候補は登場した時もお決まりの握手はせず、2人の発言時間77分間の40%が相手の個人攻撃だった。
大統領選テレビ討論でも司会者にたしなめられる暴言
とくに問題になったのは、トランプが11年前に、テレビ番組の収録前にマイクに気づかずにもらした女性蔑視発言だった。「美女を見つけたらキスしたくなる。スターなら何をやってもおとがめなしだ。下半身を触ってもだ」と言い放った。これに、司会の羽鳥慎一は「テレビですから丸めていますけど、実際はもっとひどいことを言っています」と伝えた。とても放送できない内容であったらしい。
クリントンは「トランプ氏の大統領としての資質が問われる。これだけではなく、移民やアフリカ系アメリカ人、ラテン系なども蔑視している。彼は品がよくない」と批判した。
トランプの方は「あの発言はロッカートークだ。家族や国民に謝罪した」と言い訳したうえで、クリントンの夫である元大統領の女性問題をとり上げ、「女性に手を出した。彼ほど虐待的な人はいない」とわめき、司会者が「お静かに。時間の無駄です」とたしなめる場面もあった。
CNN評価「クリントン57%、トランプ34%」
討論終了後、CNNテレビの評価はクリントン57%、トランプ34%だったが、「トランプは予想よりは良かった」とした人が63%もいた。米国在住のジャーナリスト、増田ユリヤさんは「トランプ氏が踏ん張って、なんとか落ち着きを保った。今回で終わりにはならなかった」と話す。
羽鳥「ここまで言い争うんだという感じは受けました」
投票まであと1か月だ。