今年(2016年)のノーベル医学・生理学賞に決った大隅良典・東京工業大学栄誉教授(71)に、司会の小倉智昭がスタジオから中継で直接話を聞いた。昨夜3日(2016年10月)から自宅には帰っていないという。「奥様にはどうご報告をされたんですか」(小倉)
「電話で『決まったよ』と1分くらい。今朝また2、3分」
学生結婚だという。「2人とも大学院で、奨学金をあてにして結婚したんですが、悪いことに子どもができちゃって(笑)。親がかりもありました」
萬里子夫人「わたしがボケ役です」
夫人の萬里子さん(69)がまた面白い。自宅でのインタビューで「漫才みたいなことやってます。ふざけてばかり。私の眼鏡を隠しちゃったり」「結婚は勢いですかね。あはは」。結婚して夫人が大学を辞めて仕事を探すという時期もあったらしい。「きょう帰ってきたら、お茶漬けですかね」
大隅さんは「妻には感謝してます」という。夫人は「ぐうたら。趣味はなく、庭いじりくらい。(家族漫才では)私がボケです」
大隅氏は1945年に福岡県で生まれ、4人兄弟の末っ子で昆虫少年だった。高校ではトップの成績だったが、一匹狼で酒好き。失敗もあったらしい。トレードマークのひげは、アメリカ留学時に童顔で若く見えるので生やしたが、以来、剃ったことはない。
東京大に戻って助教授だった1988年、オートファジーを見つけた。細胞が成長する過程で、不要になったタンパク質を自ら整理して、再利用・作り直しをする機能だという。
600倍ぐらいの程度の悪い顕微鏡で発見した「オートファジー」
東大時代の教え子で日経BP社特命編集委員の宮田満さんは、「ノーベル賞らしいノーベル賞。彼は600倍くらいの、程度の悪い顕微鏡で酵母で起こったオートファジーを見ちゃった。幸せな研究者だと思います。そのあとは電子顕微鏡で証明したんですけど」と話す。
今週はノーベル賞ウイーク。きょう4日が物理学賞、5日に化学賞、7日に平和賞、10日に経済学賞、13日に文学賞と続く。文学賞では、イギリスのブックメーカーは村上春樹氏を1位に挙げているそうだ。