横浜市神奈川区の大口病院(高橋洋一院長)の入院患者、八巻信雄さん(88)が栄養補給の点滴に界面活性剤が混入して殺害されたが、どのよう混入されたのか。使用された点滴袋には穴は開いていなかったという。産婦人科医で番組コメンテーターの富阪美織は2つの可能性を指摘する。
「種類、量によりまったく違ってくるので一概には言えないが、点滴のパック自体がナースステーションに置いたあるうちに混入された。もう一つは病室の患者に点滴が繋がっている状態でゴムの部分から混入するのも可能」だという。
高橋病院長「看護師の中の出来事だったので院内で処理しようと・・・」
病院は19日(2016年9月)午後9時には施錠され外から不審者が侵入した形跡はなく、この日に八巻さんに面会に訪れた人の記録もなかったという。高橋院長は「病院内の人物による犯行を可能性は否定できない」と話す。
病院では以前から異変が相次いでいた。4月には看護師の筆箱に注射針が刺さっていたほか、看護師のエプロンが切り裂かれていた。6月には患者のカルテが紛失。8月には看護師のペットボトルに入っていた飲み物に漂白剤らしき異物が混入されていた。
これらのトラブルはすべての今回の殺人があった4階で起きていた。7月上旬にはトラブルの発生を告げるメールが横浜市に届いており、市の医療安全課で事実確認をしたうえで病院側に口頭で注意したという。しかし、病院側は風評被害を恐れてか警察への通報はしなかった。高橋院長は「院内の出来事で、まして看護師の中の出来事だったので院内で何とか処理すべきだと思った」という。
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト