遺骨は「ある」のか、「いる」のか
キャスターの久保田祐佳「お骨ってなんだろうと考えさせられますね」
取材に同行した作家の重松清氏は、「遺骨って『ある』のか、『いる』のか。生前の関係によって変わっていくものなんでしょうね。それにしても、みんなで分かち合い支えあってきた『家』の戦力が低下していると思いましたね」と話す。
第一生命経済研究所の主任研究員の小谷みどり氏は「縁の深かった方の遺骨は亡くなった方そのもの。生きている間にどれだけの方と縁を結べるかが死後の形を左右するんですね」という。
長生きすればするほど縁の深かった人、親交の深かった友人・知人は先に逝ってしまう。孤独で死を迎えるのはやむを得ないとしても、葬儀もせず墓もなし、遺骨を引き取る人もゼロでは哀れだ。死はゼロに戻るだけという悟りの境地に達すればいいが・・・。
モンブラン
*NHKクローズアップ現代+(2016年9月21日放送「あなたの遺骨はどこへ~広がる『ゼロ葬』の衝撃~」)