内戦に巻き込まれる自衛隊!世界で最も危ない「脆弱国家」南スーダンで駆け付け警護

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   アフリカのソマリアや自衛隊がPKO派遣されている南スーダンで、国家が破綻状況に陥り、暴力やテロ、犯罪が横行している。1991年に内戦が勃発して無政府状態に陥ったソマリアは、アメリカのシンクタンクが経済状況や暴力、犯罪、難民の発生といった観点から算出した「脆弱国家」ランキングで1位だ。混乱の中でイスラム過激派組織の「アッシャバーブ」が台頭し、ソマリアの中南部を支配している。東京大の遠藤貢教授はこう解説した。

「もともとソマリアの中の閉じたナショナリスティックな運動でしたが、アルカイダとつながりを持ち、グローバルジハード(世界的な『聖戦』)の、とくに東アフリカにおけるグループとしての性格を持ちはじめています。非常に大きな脅威になっています」

   ソマリアではアッシャバーブによる自爆テロがまん延し、この数年で200人以上の犠牲者が出ているという。

大統領派と副大統領派が首都で銃撃戦

   「脆弱国家」ランキング2位の南スーダンでは、大統領と副大統領の対立から7月に首都ジュバで大規模な銃撃戦が発生し、270人以上が死亡。中国のPKO部隊の兵士2人も死亡した。

   上智大の東大作准教授は、「南スーダンがスーダンから独立したあと、一緒に独立運動を戦っていた大統領のキール氏と副大統領のマシャール氏の対立が表面化して、キール大統領がマシャール氏を解任し、マシャール氏一派が非常に不満を持って、13年末から両者が衝突します」と説明した。

   国連は8月に「地域保護軍」という戦闘能力の高い4000人の部隊をジュバに派遣し、双方をいったん非武装化したうえで、安全な政治状況をつくることを狙っている。劣勢のマシャール派は地域保護軍を歓迎しているが、大統領側は「主権国家に対する内政干渉だ」などと反発している。

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