東京・豊洲新市場の建物地価に盛り土がされず、空洞にすることをだれが決めたのか。共産党都議団が技術会議の議事録を調べ、奇妙なことがわかった。汚染土の除去と入れ替え・盛り土を決めたのは2008年8月の専門家会議だったが、3か月後の技術者会議では「地下駐車場案が提案」され、「トラック用がいい」となったが、大型トラックには高さが足らないとわかって、「乗用車やターレ置き場」となった。これについて、専門家会議は「揮発性有機化合物が建物内に入る恐れがある。地下施設は作らない方がよい」という提案を行ったが、議事録はそこまでで終わっている。
尾崎あや子・共産党都議は「結論がどうなったかは、どの議事録を見ても出てこないんです。空洞を誰がいつ決めたのかがわからない」という。尾崎議員は7日(2016年9月)に地下空洞を視察をした。「建物の臭いと違うちょっと強い臭いを感じました。嗅いだことのない臭いだでした」「水などに関しては、知事に徹底究明をお願いしてきました」と話す。階段もあって、ドアも付いていた。
改修には100億円
溜っている水は何なのか。専門家は「おそらく地下水と考えるのが自然」「ベンゼンなどで汚染されている可能性もある」とみる。都は「雨水が側壁を伝って浸透した可能性がある」という。地下水管理システムが稼動すれば水はたまらないという説明なのだが、そりゃあ、汲み出せばたまらないが、問題はどうして溜まったのかではないか。築地移転問題を取材しているジャーナリストの池上正樹氏は、「専門家会議も知らないまま行われているので、もう1度調査しないといけない」と強調する。
玉川徹(テレビ朝日ディレクター)「都知事選の候補者の中には、オープンありきだという人もいました。その人が知事になっていたら明らかになっていなかったでしょうね」
司会の羽鳥慎一「豊洲は大丈夫だと思いますか?」
池上「都の説明がころころ変わるので、仲卸も不信感持っています」
地下水管理システムだけで年間30億円かかる。地下空洞の防水工事をするとなると、東京ドーム4個分だ。最低でも40億円、場合によっては100億円にもなるのではと専門家は言っている。