東京オリパラ「選手村予定地」10分の1で不動産会社に叩き売り!関係文書は黒塗り

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   小池都知事が追及しているオリンピックをめぐる疑惑の第2弾は、選手村予定地の話だ。東京・晴海の13.4ヘクタール、東京ドーム3個分が予定されていて、五輪後は不動産会社が住宅地として開発・販売することになっている。その予定地が来月(2016年8月)、不動産会社に売却されたのだが、その価格が「周辺地価の10分の1」という異常な安値だった。しかも、情報開示を求めたところ、またもや黒塗りの「のり弁」だった。

銀座に自転車で行ける高級住宅地が1平米10万円

   五輪後に生まれる住宅地は、都営大江戸線が通り、例の環状2号線が走り、自転車で銀座へも行けるという素晴らしい立地だ。これが不動産会社11社に129億6000万円で売却された。1平方メートルあたり約10万円。東京この値段の住宅地を探したところ、青梅市がほぼ同額だった。

   司会の羽鳥慎一「青梅市はいいところですよ(笑)。でも、東京まで電車で1時間半」

   建築エコノミストの森山高至さんは「青梅でもいいところの値段。23区内にこの値段の土地はありません」という。

   現に、4年前にここから1キロほどの都有地が売却された時の価格は、1平方メートル103万円だった。選手村予定地の10倍だ。森山さんは「払い下げみたいな」という。

   それだけではない。売却前に都は410億円をかけて整地していた。それを整備費用よりも安い130億円で売却したわけだ。

   玉川徹(テレビ朝日ディレクター)「じゃあ、土地代はマイナスじゃない」

   青木理(ジャーナリスト)「理由は2つしかない。お役所仕事で安く売っちゃったか、不動産会社とさまざまな政治的関係があったかですよ」

   羽鳥「あったとしても、言わないでしょうね」

目次も真っ黒の「のり弁」

   都職員0Bで臨界都民連事務局長の市川隆夫さんは「税金のむだ遣いだ」と疑問を持ち、6月に都に情報開示を求めたが、出してきた文書がひどい。まず目次からズラリと黒塗りが並ぶ。「土地価格の算定」と「選手村が調査価格に与える影響」は全ページ真っ黒。

   羽鳥「これまでに見た最高ののり弁ですね」

   さらに、「敷地譲渡価格算定表」は数字が全部黒塗りだ。文書は東京都知事小池百合子となっているが、こんなのり弁は知事も知らないだろう。都は「不確定なものもあり、公にすると誤解が生まれる」と説明する。

   羽鳥「もう、誤解は生まれている」

   森山さんは「不確定なら売買してはいけない」と呆れ、この黒塗りの下に「企業が損をしないように算定している」と読み取ったという。選手村を解体してから収益を上げるまでに時間がかかるため、仕入れ価格を下げてやったのだと見る。

   玉川「都が選手村を作って、解体して更地にして売ることだってできたはずです。そうすれば10倍で売れた可能性があった」

   選手村は不動産会社が建築して、五輪期間中は五輪組織委にリースするのだそうだ。森山さんは1平方メートル70~80万円で売るべきだという。

   青木「全国でも、東京都は情報公開がすごく遅い」

   菅野朋子(弁護士)「下から3番目です」

   小池知事は都政改革本部会議や五輪調整会議で、「オリパラ予算、準備態勢、工程表、その妥当性、これらについては第3者の目もお借りして検証チェックをしていきたい」「都民の納得、透明性の確保が何よりも重要」と語っている。「のり弁」いますぐにひっぺがしてほしい。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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