テニス全米オープンで錦織圭選手は3回戦に進出したが、18歳の大坂なおみ選手も初の大舞台で快進撃を続けている。女子シングルス2回戦が31日(2016年8月)に行われ、中国の段選手に6-4、7-6でストレート勝ちして3回戦に進んだ。
今年はいずれも初出場ながら全豪、全仏でも3回戦に進出し、現在、世界ランキング81位だ。
セリーナ・ウイリアムズ「なおみはとても危険」
最大の武器は身長180センチから繰り出す超高速のサーブで、世界ランク1位のセリーナ・ウイリアムズ選手から「大坂なおみはとても危険」とマークされるほどの存在に成長した。1回戦では201キロの超高速サーブを記録。錦織の最高が204キロであることを考えるといかに早いかがわかるだろう。
大坂はアメリカ人の父と日本人の母の間に生まれ、テニスを始めたのは3歳から。コーチはアガシ(元世界ランク1位)の本やビデオを見て独学で覚えた父のレオナルドさんだった。母の環さんは「近くにはコートがなく、家の中で、スライドのドアを外して横に立てかけてネットを作りやっていた」という。
抜きん出たサーブ力、スピード、パワー
元プロテニスプレーヤーの杉山愛「サーブ力、スピード、パワーではトップ選手と思います。18歳なのに、冷静に分析し、自分がやるべきことをしっかり徹してできるのが彼女の強みです。その意味でも、メンタルの部分でトップ選手に近い。3~4年後にはグランドスラムを狙える力は十分あります」
武井壮(元十種競技日本チャンピオン)「お父さんからもらった骨格で、前傾の角度が全然崩れない。前傾の角度が深いから球を打つ時も前に体重を乗せて打つので球にスピードがあるんでしょう」
3回戦は世界ランク9位の米国若手ナンバーワンのマディソン・キース選手と対戦する。