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安倍政権の足元揺るがす「菅官房長官・二階幹事長」暗闘!ミニ角栄に官邸警戒

   週刊ポストが「菅義偉官房長官VS.二階敏博幹事長 安倍政権史上最大の暗闘が始まった」と報じている。筆者はノンフィクション・ライターの森功氏。安倍首相にとっては頭の痛い秋になりそうだ。

   谷垣禎一幹事長が自転車事故で倒れるまでは、谷垣官房長官、菅幹事長というバーター人事で決まっていたという。菅は幹事長として自民党の若手を手なずけポスト安倍を狙っていたのだが、谷垣の事故でシナリオが大きく崩れてしまった。

   また、二階氏は長老で、自民党内で唯一、安倍や菅にものを申せる実力者である。二階が率いる派閥「志帥会」は自民党を離党した3人の無所属議員を含めて衆参40人の大派閥である。運輸・建設業界との太いパイプを築いてきたし、創価学会・公明党にも顔が利く。それだけに、これまで官邸サイドは二階の台頭を警戒してきた。安倍政権発足後、二階は幹事長ポストを希望してきたが、これまでそこにつけなかったのは官邸サイドの警戒心の表れだったようだ。

   二階は「ミニ田中角栄」と異名を取る老練な政治家でもある。対中国や対韓国政策では安倍政権とまったく政治姿勢を異にするが、表向き敵対姿勢は見せない。しかし、菅とは折り合いがよくないそうだ。二階は菅がやってきた沖縄問題を、腹心の鶴保庸介参議院議員にやらせるよう担当大臣に押し込んだのだ。その鶴保氏は女性問題で窮地に追い詰められているが、二階はどこまで庇うのであろうか。

   菅も9月以降は天皇の生前退位に伴う皇室典範改正や特別立法の作成を担わなくてはならない。権勢を誇る菅に二階がどう挑むのか。こちらも見物である。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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