小池都知事「豊洲移転延期」難しい落としどころ・・・安全確認譲れないが施設管理費だれが負担?

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道路建設優先で移転急いだツケ

   土壌検査が終わる前になぜ移転を急いだのか。築地市場の跡地に東京五輪の選手村に通じる環状2号線建設を優先したからだ。豊洲の安全性確認を無視したことから混乱は起きた。

   移転反対派の市場関係者は「(知事が)耳を貸していただいて本当にありがたい」と言い、「11月7日移転は、理事長が突然、都から言われた『報告事項だ』と伝えただけ。理事28人に何の相談もなく上の密談で決まってしまった」と明かす。

   築地市場協会の移転推進派である伊藤裕康会長は「移転に向けて多くの業者が準備を進めており、潰れるどころじゃない。大問題ですよ」と怒りをぶちまける。たしかに、移転延期によって損害が出る可能性がある。コメンテーターの坂口孝則(経営コンサルタント)はこう指摘する。

   「世界的に見れば、魚を新鮮な状態で市場に出すコールドチェーンの流れですが、豊洲はそれが整備され、より新鮮なものが消費者の手に渡ります。1月の水質調査結果では問題なしという答えが多分出ると思う。結局、延期に伴う補償(1日約700万円)を都民がどう判断するか。正しいと見るか、延期に伴う負担増は都民ファーストでないと思うかでしょう」

   小池都知事が年明け早々にどこに落とし所を見出すか。難しい課題を抱えたようだ。

文   モンブラン
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