今年の台風は変だ!日本近海で発生し、北海道・東北に次々上陸・・・海水暖かく特殊な気圧配置

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注目される「タイムライン」襲来24時間前までに対策完了

   どう備えればいいのか。注目されているのは「タイムライン」という考え方だ。これまでのように危険な状態になってから対策をとるのではなく、起こりうる事態を予測し、「危険個所の点検」「避難所の開設」「避難指示の発表」などを早めに行おうというものだ。

   2012年、アメリカ東海岸はハリケーン・サンディに襲われ、およそ4000棟が全半壊したが、行政が「タイムライン」を用意していたため、犠牲者を一人も出さなかった。

   東京・北区も今年から「タイムライン」の運用を始めている。ただ、いざ実施するとなると難しい問題があることもわかってきた。北区危機管理室防災課の坂本大輔課長が高齢者などの避難について住民の代表に相談すると、「水害にあったとしても、避難所に行くより家の2階に行けばいいとなる。避難所開設を広報するとかえって不安をあおりかねない」と言われてしまった。

   住民自らが独自のタイムラインを作って成功している地域もある。三重県紀宝町大里地区の住民は、今回の台風10号が接近する24時間前に避難時の備蓄を済ませていた。自主防災組織のリーダー・原章三さんの呼びかけに応じたものだ。この地域は5年前に紀伊半島を襲った豪雨で88人の死者・行方不明者を出していた。そのため、住民たちの理解も早かった。

   伊藤敏恵キャスター「タイムラインというのはまだまだこれからの取り組みのようですが、成功のポイントは何でしょうか」

   NHK社会部の島川英介記者はこう解説した。 「『空振りを恐れず』ということに尽きると思います。崩れたことがない山も崩れることはある。長期化する恐れもあると考えて、長めの備えをして避難することが重要になってくると思います」

ビレッジマン

   NHKクローズアップ現代+(2016年8月29日放送「台風『異変』迫る脅威」)

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