埼玉・東松山市で16歳の少年が殺害された事件で、東松山署はきのう25日(2016年8月)、出湯してきた少年とは別に新たに中学生3人を含む少年4人を逮捕した。
殺人容疑で逮捕された少年たちは東松山では知られたグループで、15~18歳の10~15人からなり、土曜日ごとにバイクで集まったりしていた。殺された井上翼さん(16)はメンバーに入る予定だった。
台風で増水した川で泳がせ放置
逮捕された少年は井上さんを殺害した理由を、嘘をついたりメールを無視されたからと供述しているという。グループのリーダーが事件の後に少年から聞いた話によると、井上さんを呼び出し小競り合いでけがをさせた。気が付いたら井上さんが白目をむいていたので、やばいと河川敷の水際に放置したという。
別の証言では、井上さんを川で泳がせたりもしたといい、ちょうど台風が来る直前で、意識のない状態で放置された井上さんはその後の増水で溺死したとみ られる。
井上さんは仲の良かった高校の友人がグループのメンバーだったことから、逮捕された少年とも接点ができたという。この少年はキレると暴力的になる傾向があった。井上さんを使い走りに、コンビニで酒を買わせたりしていたという。
この事件では逮捕された4人に他にも10人以上が事情聴取を受けている。
川崎「河川敷殺害」と酷似
吉永みち子(作家)「1対1ではなく、集団だったんですね。川崎の河川敷の事件を思いだします」
司会の羽鳥慎一「きっかけはメールを無視されたことで、それが殺人に」
玉川徹(テレビ朝日ディレクター)「人間関係は閉じたものと開かれたものとあるわけですが、これは閉じた関係。だから、ちょっとしたことで熱くなって暴走もする。未熟な少年も相まってというのが、川崎の事件と共通性ですね」
吉永「居場所がない子たちが高校もやめてしまい、ちゃんとした仕事もない。それが固まって居場所を求めるから、メールを無視されるというのは、彼らにとっては想像以上の疎外感や怒りを生むのかもしれないですね。ここしか居場所がないというのは寂しい」
それでも、人を死なせたらどうなるかくらいは考えがいたるだろう。