リオ五輪の陸上男子400メートルリレーで銀メダルを獲得した日本チームの激走に「世界最速の男、ウサイン・ボルト選手もベタほめです」とキャスターの菊川怜が伝える。
ボルトは「バトンの渡し方がすぐれている。侮れないチームが出現した」と語った。AP通信も「パスの正確さ」、ロイター通信も「完ぺきなバトンパス」を称えた。
決勝レースに出場した各国チームには100メートル9秒台の選手が15人もいて、ジャマイカとアメリカは4人全員が9秒台だった。日本の4人に9秒台はいない。そこをバトンパスの技術で補った。
スピードロス少ないアンダーハンドパス
日本のバトンパスは、どこがそんなにすごいのか。北京五輪で銅メダルの朝原宣冶氏は、ほとんどの国はオーバーハンドパスだが「日本はアンダーハンドパスで、それをさらに改良しました」という。
手を上に上げたところでバトンを受けるオーバーハンドパスは、スピードロスが起きやすく、ジャマイカや米国は個々の速さでそれを補う。アンダーハンドパスは腹のあたりで受け渡すので加速しやすいが、これまでのやり方では選手同士が近づくので距離をかせげなかった。今回のチームは腕を伸ばすことで距離をとって受け渡すことに成功した。
司会の小倉智昭「よほど練習しないとできません」
木下康太郎アナ「他の国が数週間の練習なのに、日本チームは年間を通じて練習を積んできました。コンマ1秒の差。すごいですよね。東京五輪もこのメンバーで乗り切れる可能性が出てきました」
小倉「若手が出てくればもっといい」
菊川「やっぱり陸上っていいですね」