アイルランドの田舎で育ったメアリーは「自分のデザインした庭で世界を変える」という夢を叶えるため、有名なガーデン・デザイナー、シャーロットのアシスタントになった。ところが、高慢で貪欲なシャーロットにコキ使われ、大切なデザインノートを取り上げられたあげく、クビにされてしまう。
それでもへこたれないメアリーは「ガーデニング界のオリンピック」と呼ばれるチェルシー・フラワーショーに応募し、予選を突破して、本選への挑戦権を得た。
2002年に28歳という当時の最年少記録でチェルシー・フラワーショーのゴールドメダルを獲得した女性の実話を基にしたお話だ。
物語展開ややこしい恋と庭つくりの実話
メアリーは数か月後に控えた本選で一緒に庭造りをしてくれる仲間を探すが、なかなか見つからない。そこで、密かに思いを寄せる若き植物学者・クリスティの協力を得るべく、砂漠の緑化事業のためにエチオピアにいる彼を尋ねる。
このクリスティという男、メアリー以上にクセが強い。メアリーを助けるどころか、逆に緑化作業を手伝わせる。メアリーも何を考えているのか、エチオピアの大地のパワーに魅せられ、本選まであと2週間だというのにせっせとシャベルをふるう。実はそんな作業の中に本選に向けたテーマがあったのだ。
そんなこんなしていると、今度はクリスティがいつのまにかメアリーに恋して・・・という急展開。いったいどこまでが実話なのだろうか。いや実話だからこんなにしっちゃかめっちゃかなのだろうか。
本選でメアリーたちは、あえて華やかな花は使わず、アイルランドの遺跡をモチーフに雑草とサンザシの木だけという「野草の庭」を出展する。そう、エチオピアの砂漠の中で得たアイディアだ。型破りな作品だったが、長く権威主義がはびこってきたショーの歴史を塗り替えゴールドメダルを受賞する。
最後は大団円。「人と自然は共存するべきだ」というメッセージが幾度となく繰り返され、その集大成がこの庭で、まあ、結果オーライという感じ。物語展開のややこしさが鼻に付いたのがザンネン。
バード
おススメ度☆☆☆