植松聖に殺害された19人「氏名公表」拒否する神奈川県警!障害者支援団体「これはこれで差別」
障がい者施設を襲って19人を刺殺した植松聖容疑者だが、本人は「心神喪失のため無罪」になると事件を起こす前には考えていたようだが、コヤツの思い通りになど絶対させてはならない。週刊新潮は、この事件の被害者たちの実名を神奈川県警が発表しなかったことを「危険思想」だと批判している。
<「県警によれば、事件当日に19人の遺族全員を対象に個別の聞き取りをしたところ、全員が氏名公表を望まなかったとのことでした。障害者福祉施設での犯行という事情も勘案し、特例として非公表にしたというのです」(神奈川県警担当記者)>
だが、立教大学名誉教授の服部孝章氏はこう話す。<「遺族によっては『闇から闇に葬られたくない』という方もいます。1人の人生が報道されずに時が経つことに違和感を持つのです。匿名か実名かについては各マスコミの責任であって、公的機関が決めるべき問題ではありません」>
障がい者を支援する団体からも疑義を呈する声が上がっているという。全国知的障害者施設家族会連合会の由岐透理事長がこういっている。<「警察の判断で名前を伏せたというのは、あまりに衝撃的な事件を前にして、知的障害者だからと勝手に忖度してるような気がしてなりません。
どんな事件であれ、亡くなった人の名前や年齢は公表されるのに、この取り扱いはおかしいと思います」>
ジャーナリストの徳岡孝夫氏も「言論の自由か個人のプライバシーかという問題は永遠のテーマではありますが、安否情報という観点からは報じる必要があるでしょう。また、いかに些細な事柄であれ、今回のように当局が一つ隠し始めると、隠すことへのハードルがどんどん下がっていくのです」
神奈川県警は週刊新潮の取材に「方針を変えるつもりはありません」と答えている。
たしかに、警察が判断することではなく、メディア各々が自主的に判断すべきことだと私も思う。このところ警察主導でこうしたことがしばしば行われるが、大手メディアはなぜ黙っているのだろう。そこにこそ大きな問題がある。