顧問教師にとっては『ブラック学校』部活の成果が人事評価に直結
ブラック部活はどうしてこんなに増えているのか。顧問の教師の側にも悲しい現実があった。名古屋大学大学院・内田良准教授はこう言う。「先生自身が部活の成果が人事評価の軸にされてしまっています。『県大会に出た』とか『県大会で勝った』というのはとても分かりやすいわけです。すると先生たちもそこから逃れられずについ頑張ってしまう。そこにブレーキを掛ける必要があるんだと思います」
そんなに辛いんだったら部活を止めればいいじゃないかという声も聞こえてくる。しかし、生徒たちから「内申書が心配だから止められない」という答えが返ってきた。中学から高校への進学、高校から有名大学への推薦入学に「支障を来すのではないか」と心配しているのだ。「これを保護者はみなさんは『子どもを人質に取られている』と勘違いしているんです。内申書っていうのは『部活を止めた』というマイナスなことを書くものではないんです。むしろ『こう頑張った』ということを書くものなので、部活を止めたところで、内申に影響はないんです。もう少しそこは認識を広げるべきかなと思います」(内田准教授)
久保田祐佳キャスター「部活を止めてしまっても、ほかの頑張ったところを書いてもらえるんですか」
内田准教授「そうんなんです。地域の行事に参加したとか、ボランティアをしているとかを書いてもらえるんです。だから部活動に縛られる必要はないんです」
楽しくない部活なんて、やっぱりやめてしまった方がいいんだ。
ビレッジマン
*NHKクローズアップ現代+(2016年8月1日放送「『死ね!バカ!』これが指導?~広がる『ブラック部活』~」)