都知事選候補選びの真っ最中に東京都連が出した「脅し通達」の責任のなすり合いが始まった。「都知事選挙における党紀の保持について」というペラ紙で、自民党東京都支部連合会(都連)の石原伸晃会長、内田茂幹事長、野沢太三党紀委員長の名前が並んでおり、「議員(親族等も含む)が、党の公認・推薦候補以外を応援した場合は、除名等の処分の対象になる」という例の文書だ。「小池氏を応援したら除名だぞ」という脅しで、これに自民党支持者も反発して、かえって小池氏支持が広がったと言われる。
ところが、この文書を誰が作ったのかわからないというのだ。衆院東京17区選出の平沢勝栄議員はテレビ番組で、こう暴露した「誰が書いたのかわからないんです。(内容は)憲法違反ですからね。執行部の一人なのでこの文書を都連内に説明する役なんですが、その会場で初めて見て、『こんなもの説明できないよ』といったら、石原さんも『説明しちゃいけませんよ』といって、説明しなかったんです。ところが、文書が一人歩きしてしまった」
自民党はきのう1日(2016年8月)、都知事選に関する処分を「白紙」として、問題文書を棚上げしたが、自民党都議会のボスと言われる内田茂幹事長は終始不機嫌そうに黙ったままだったという。
都知事選惨敗の「責任」なすり合い
司会の羽鳥慎一「あの文書、誰が書いたのか分からないということですか」
テレビ朝日与党担当の中丸徹記者中「わからないことはないと思いますが、平沢さんの真意は、失敗の言い訳をしたいということではないでしょうか」
青木理(ジャーナリスト)「誰が書いたかわからないなんてダメですよ。これも逆効果ですね」
羽鳥「会長が知らないことを下がやる。そんな組織じゃないですよね」
玉川徹(テレビ朝日デイレクター)「(小池さんは)私は仲良くしようとしているのに、(議会が)歯向かってきたら、みなさんとやる。郵政選挙以来の学習、つまり敵を作ってやっつけるというやり方で、今回の敵は内田幹事長なのかもしれないですね」
テレビ朝日報道部の中丸徹記者「処分をすると小池さんのプラスになってしまうから処分できない。ただ、感情やしこりは残っていますよ」
青木「知事と議会は別だから、あまりくっついてもいけないし、対立しすぎてもいけない。われわれが見ていないと」
玉川「何をやるかですよ」