3万年前「日本人」はどこから来たの?「草舟大航海」失敗してさらに深まった謎

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

   今月17日(2016年7月)、沖縄の与那国島から西表島まで約75キロメートルを、約3万年前の航海術や舟を再現して航海するという実験が行われた。アジア大陸や台湾から海を100キロメートル以上も渡って沖縄の島々にやって来た祖先の実像に迫るためだ。

沖縄・与那国島から西表島まで約75キロ・・・世界で最も難しい海域

   わが祖先は漂流などにより偶然、日本に辿りついた可能性もあるが、渡航先で人が定着するのに必要な人数などをシミュレーションすると、意図的な移住であった可能性が高いという。実験プロジェクトのリーダーで国立科学博物館・人類史研究グループ長の海部陽介さんは「当時の世界で一番むずかしい航海だった可能性が高いですね。世界の人類史のなかでも、非常に大きな出来事だと思います」

   久保田祐佳キャスター「もし(原始人と言われる人たちが)海を渡ったとしたら、そこには流れの速い黒潮があり、人類史上もっともむずかしい航海をしなければならなかったわけですよね。原始人というイメージとはかけ離れた知性や技術が必要でした」

   当時の航海に使われた舟がどんなものだったかは謎に包まれているが、プロジェクトでは沖縄の出土品などの考古学的な見地から、草を束ねて作った舟を採用した。こうした草舟は古代から世界各地で使われていることがわかっているからだ。与那国島や台湾に自生する「ヒメガマ」という草を貝殻で刈り、石で叩いてカタチを整え、植物のツルで束ねて舟を作ったと見られる。舟をこぐ「かい」は縄文時代に使われていたという木製のかいにした。

姉妹サイト