支援弁護士「規制する法律がないんです」悪徳業者野放し状態
AV出演で怖いのは販売時ばかりではない。その後、ネットなどに動画が残り、それが拡散する。大学生の時に路上で「深夜番組の撮影に協力して欲しい」と声を掛けられた元アナウンサーの松本圭世さんの体験だ。停めてあった車の中に入ると、いきなり4人の男性に囲まれ卑猥な言葉を投げかけられた。撮影の3年後、松本さんはその時の場面がAVに使われていると知った。すでにアナウンサーとして活動していたが、映像はネットで拡散していて、すぐに番組を降板させられ、契約が更新されることもなかった。「不特定多数のまったく目に見えない人が相手なので、ものすごく怖いし、どこと戦えばいいのか分からないんですよね」
鎌倉千秋キャスター「視聴者から『警察に相談すれば』という声もあるんですが、取り締まりはどうなっているんでしょうか」
被害女性の支援に当たっている伊藤和子弁護士が言う。「リベンジポルノよりもひどい人権侵害だと思うんですが、今のところ規制する法律がなくて、刑事的処罰が難しいんです。そういった面で、私たちも国家的な規制立法を新たに作って欲しいと訴えているところです」
被害者がいても捜査や調査をすることができず、野放し状態ということである。
*NHKクローズアップ現代+(2016年7月25日放送「私はAV出演を強要された~『普通の子』が狙われる~」)
ビレッジマン