自民党の谷垣禎一幹事長(71)が今月16日(2016年7月)、サイクリングで転倒して入院している。その病状がきのう26日に明らかにされたが、頸髄損傷という重傷だった。当分普通の生活は無理という。
谷垣氏は自転車好きで知られ、日本サイクリング協会の会長でもある。ヘルメットを着けて、多摩川ベリや国会周辺を走る映像もある。昨年3月には、「自転車乗ったあとはビールがうまい、飯がうまい、夜ぐっすり眠れる、これがいいんですね」と語っていた。
頸髄損傷で手術・・・運動、感覚、排泄機能に影響
会見した細田博之幹事長代行は「頸髄を損傷し手術を受けました。合併症はなく、経過は順調であります」と説明したが、「現段階では、今後についての正確な見通しは申し上げることはできません」とも言った。手術後はテレビで相撲を見るなどしているという。
「頸髄」とは首の骨の中を通る神経の束で、これを損傷すると運動、感覚、排泄機能に影響が出ると専門家は解説している。軽ければ、握力の低下程度で社会復帰もできるが、重度だと「完全損傷」と言って、手足が動かなくなるなどさまざまな後遺症が出る。その場合は、炎症が落ち着くまでに1か月ほどかかり、それからリハビリという手順になる。
安倍首相は8月3日に内閣改造・党役員人事を予定しているが、谷垣氏は続投できるのかどうか。温厚実直な人柄の谷垣氏は、突っ走り型の安倍氏には欠かせない存在である。細田氏は「どのように回復されるかは個人差もありますし、見守ってまいりたい」という。細田代行のまま時間を稼ぐこともできなくはない。
文
ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト