リオデジャネイロ五輪開催まであと10日。1万8000人収容の選手村がようやくオープンした。洒落たマンション風で、24時間利用可能なジムも完備している。
ところが、洒落ているのは見掛けだけで、部屋によっては天井に大きな穴が開き雨漏り、電気の配線はむき出し、床は泥だらけだった。オーストラリア選手団のキティ・チラー団長は「私たちの選手村は配管施設や電気の問題から完全じゃない」と入村を拒否している。カヌー日本代表の矢澤一輝選手も「床が泥で汚れ、雑巾がけしてきれいにしました」という。
大会運営幹部「安心して。われわれは最後はうまくやるさ」
これでは選手が競技に集中できるのか先が思いやられるが、大会組織委員会のロドリゴ・トステス運営ディレクターは「安心してください。われわれは始めるのは下手だが、終わらせるのはうまいといわれる国民だ」と余裕たっぷりだ。オーストラリア選手団もその後、「200あった問題が10に減り、めざましい改善があった」と入村を決めた。
ジカ熱や治安上の不安に加え、選手村の不備、ロシアのドーピング問題と「始めるのは下手」で済むかどうか。陸上1600メートルリレーはロシアの出場禁止で日本が繰り上げ出場となった。他の競技でもメダル争いに大きな影響が出るだろう。
司会の小倉智昭「他国が出ないように祈るというのはちょっと変だけどね」
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モンブラン| 似顔絵 池田マコト