各メディアによる都知事選中盤の調査結果が出てきた。それによると小池百合子氏が優勢、元総務相の増田寛也氏がこれを追っていて、ジャーナリストの鳥越俊太郎氏は苦戦しているようである。
ワイドショーなどでは、鳥越氏の苦戦は週刊文春の記事の影響があるとレポーターたちは見ているようだ。そうだとしたら、週刊文春は小池、増田両氏のスキャンダルも報じるべきではないか。どんな人間でも叩けば埃の一つや二つは出る。ましてや政治家を長くやってきたのならと、私は考えてしまう。
選挙中でありながら特定候補のスキャンダルだけを流すのは、ジャ-ナリズムのあり方としていかがなものか。週刊文春側は小池氏の政治資金の問題も増田氏の岩手県知事時代の県政の問題点も報じているというのだろうが、インパクトが違いすぎる。
それにしても、有力候補3人の魅力のなさ、政策のなさはどうしたことだろう。「もっと安心、もっと安全、もっと元気な首都・東京」(小池氏)、「あたたかさあふれ、お年寄りも子供も安心できる東京の実現」(増田氏)、「あなたに都政を取り戻す」(鳥越氏)
この候補者たちは都知事になって何をやりたいのか、何をやってくれるのかがわからないのでは投票のしようがないではないか。選挙後に、史上最低の都知事選といわれることは間違いないと思う。
女性誌が気を吐く「安倍首相の廃憲法への警鐘」国民投票4分の1で成立
さて、参院選で改憲派が3分の2を占めたことで、憲法改正を安倍首相がいい出すのではないかと選挙直後には喧しかったが、のど元過ぎれば熱さを忘れるで、多くのメディアはそんなことをすっかり忘れてしまったかのようだが、女性誌は忘れていない。女性自身は安倍首相が破れかぶれでやってくる「緊急事態条項」だけは通さない覚悟をもてと警鐘を鳴らす。
なぜなら、安倍首相の任期が2018年の秋までだから、国民の間に反発の強い9条などではなく、<「『本命』は『緊急事態条項』でしょう。これは現行憲法にはなく自民党改革案に新しく追加された条文で、いわゆる『加憲』のひとつになります」(東大総合文化研究科・内山融教授)>
外部からの武力攻撃や大地震などが起きた場合、首相は緊急事態宣言することができ、法律と同一の効力を有する政令を制定できることになり、<「それを隠れ蓑に首相に権力を集中できるシステムが作られてしまうのではないかという危惧があります」(内山氏)>
忘れてならないのは、国会で憲法改正の発議をして国民投票になっても、有効投票数の過半数で可決してしまうことだ。今回の参院選を例にとると、国民の4分の1程度の賛成で成立してしまうのである。神戸女学院大学名誉教授の内田樹氏はこう語る。
<安倍首相には任期というタイムリミットがあります。次の衆院選で3分の2取れる保証もない。だから、短期決戦に出てくるはずです。
9条や基本的人権の尊重などに手をつけると国論を二分する騒ぎになる。それを調整するだけの時間的余裕が政権にはありません。ですから憲法本体には手を付けず「緊急事態条項」の「加憲」の一点張りで勝負に出ると予測しています。
「緊急事態条項」を通せばそれから後は何が起きようと総理大臣がこれは『緊急事態』だと認定すれば、憲法が停止できます。政府の出す政令が法律に変わる。つまり、事実上の独裁体制が成立します。(中略)
その本質は憲法停止の条件を定めたものです。「改憲」ではなく「廃憲」です。緊急事態条項さえ通せば、総理大臣は憲法を好きなときに停止できる。つまり国民主権・立憲主義をうたう憲法の全体が無効化されるということです。(中略)
ですから、「緊急事態条項」だけは絶対に通さないという強い意志を、読者の皆さんが持っていてほしいと思います」>
強い意思と覚悟をもたなくてはいけないのは、死ぬまでSEXや健康雑誌のような手術と薬の大特集ばかり毎回やっている週刊誌も同じである。
『天皇生前退位』周囲に広がっていた「もう、そろそろよろしいのではないか」NHKがスクープ報道
週刊新潮が天皇の生前退位をスクープしたNHK記者についてこう報じている。橋口和人という社会部の宮内庁キャップで、当代一のスクープ記者として知られるという。<「1991年に入局で、これまで愛子さまの性別、紀子さまの悠仁親王ご懐妊を一番に報じてきた。それ以外にも例えば、北朝鮮に娘を拉致された横田さん夫妻の担当として、厚い信頼を得ていましたね。他社の記者が5時から取材現場に顔を出すところを3時から待ち構えている・・・そんな男です」(NHK関係者)>
そんな彼に付いた異名が「陛下の体温を知る男」だという。このスクープが参院選直後だったことで、何らかの思惑があったのではないかといわれているが、<「今回の報道が、参院選後の時機を捉えたという見方は必ずしも当たっていない。取材が煮詰まっており、『生前退位』という情報に触れている人が徐々に広がっていたことを受け、『そろそろ』となったんです」(別の関係者)>
これが真の大スクープかどうかは、天皇が今後どのようなメッセージを出すかにかかっていると思うのだが。
ポケモンGO狂騒!草葉の陰でほくそえんでる任天堂前社長「オレが仕掛けた通りになった」
先週22日金曜日(2016年7月)に日本でも配信が開始されたスマートフォン用ゲーム「Pokemon GO」(ポケモンGO)がすごい人気だそうである。私はまったく関心がないし、どうやって遊べばいいのかも知らないが、世界中で爆発的なブームだそうである。
週刊文春によれば、想定外の珍事も多く起きているという。<アメリカのミシガン州では、ポケモンをゲットするために警察署付近に立ち寄った指名手配中の男性を警察が『ゲット』したかと思えば、ワイオミング州ではポケモンを探し、川沿いを歩いていた十九歳の女性が死体を発見している>
アメリカにおける利用者は1週間で6500万人を突破し、各国のダウンロード数ランキングでも軒並み首位を獲得している。任天堂の株価も2倍以上に上昇し、「ポケモノミックス」ともいわれているそうだが、先行きは甘くないという見方もある。<「アメリカで一日の販売収入予測が一億六千万円を超えると報じられていますが、共同開発のため任天堂に入ってくる収入は限定的です」(経済部記者)>
この功労者は岩田聡前社長だが、15年7月に胆管腫瘍で逝去している。岩田氏は2007年にWiiをヒットさせた任天堂中興の祖。去年3月にDeNAとの業務・資本提携を発表し、スマホゲームを億単位のお客様に楽しんでいただくという構想を明かした。
<「当時主流だった少数ユーザーから多額の課金をするモデルと異なる路線を打ち出しましたが、当時の反応は冷たく、株価は低迷しました。今作の大ヒットを受けて、広く浅く課金をするという岩田路線が見直されています」(任天堂関係者)>
この大ヒットに、岩田氏は「オレのいったとおりだろ」とほくそ笑んでいることだろう。
水素水マーケット急拡大!専門家は効能否定するがイワシの頭かな・・・
お次はブームの水素水のお話。何しろ200億円市場に膨らんだというのである。だが、その効能は?
<「伊藤園やパナソニックといった大企業が参入したこともあり、ここ数年で爆発的にマーケットが拡大しました。水素水関連の市場は200億円規模にまで膨らみ、まもなく300億円台に達するとも言われます」(経済部記者)>
昨年度のミネラルウォーターの市場規模が約2860億円とされるが、水素水はわずか数年でその1割に達するほどに売り上げを伸ばしているわけである。しかしこの水素水の効能については諸説あり、否定する声も多いようである。唐木英明東大名誉教授(薬理学)はこう話す。
<「安全性試験のない水素水よりも『水道水』のほうがはるかに優れています。何しろ、水道法で定められた、最も厳しい品質基準をクリアしたわけですから。また、人間の消化管では絶えず水素が作られています。にもかかわらず、わざわざ微量の水素が入った水を飲む必要などないのです」>
週刊新潮によると、人間の大腸では腸内細菌の動きで1日に7~10リットルのガスが発生し、その約1割を水素が占めるという。そのうちの最大で2リットルがオナラとして排出されているそうだ。
<確かに、医療分野における水素の活用については、『懐疑派』も一定の理解を示している。しかし、『生みの親』ですら研究段階と認め、インチキ商品横行に閉口している現状では、市販の水素水に劇的な効果を期待するのはどだい無理な相談である>(週刊新潮)と結論付けている。
まあ、イワシの頭も信心からということもあるから、心理的効用はあるのかもしれない。
能年玲奈「本名」でも名乗っちゃダメっておかしかないか?これからの活躍見守りたい
NHKの朝ドラ「あまちゃん」で一躍有名になった能年玲奈(23)だが、先週のフライデーで「のん」と改名すると発表した。その経緯を週刊文春が追っている。能年は今年6月30日で前所属事務所「レプロエンタテインメント」との契約が満了した。しかし、彼女は芸名でもあり本名でもある能年玲奈を使えない。それは、契約が終了しても「能年玲奈」を芸名として使うときにはレプロの許可が必要だという申し入れ書があるからだそうだ。
能年玲奈は彼女の本名である。おかしかないか? 彼女が結んだ契約書には、契約終了後も引き続き芸名の権利は事務所側に帰属するという理不尽とも思える条文があるのだ。弁護士の千葉貴仁氏はこう解説する。
<「本名と同じ芸名を使用するという合意が『命名』に当たるという解釈は可能かもしれません。ただ、契約終了後に本名であっても許可なしでは名乗れないというのは、公序良俗違反で契約条項は無効になるでしょう」>
能年は前事務所とのこれ以上のトラブルを避けるためであろう、7月7日、自身が代表取締役となって「株式会社non」を設立した。役員は彼女1人である。「のん」となった彼女がどのようにして芸能活動していくのか。それとも大手事務所に潰されていく多くのタレントの一人になってしまうのか。見守ってやりたい。
淋しい・・・PL野球部ゲームセット!背景に教主らの確執、信者激減、学園経営難のツケ
最後に高校野球の話題。PL学園高校といえば清原和博、桑田真澄のKKコンビや、前田健太、福留孝介らメジャーリーガーを排出し、7度の全国制覇するなど高校野球の輝かしい時代を築いてきた。そのPL学園が今夏の大阪大会初戦で東大阪大柏原に敗れ、60年の歴史に幕を閉じたのである。
週刊ポストでノンフィクション・ライターの柳川悠二氏が2年間にわたって見続けてきたPL学園の「ゲームセット」までを寄稿している。暴力事件が多発し、野球に詳しくない学園の校長が監督を兼任してきた。そして14年10月に学園側は「15年度からの部員募集停止」を発表し、16年夏の「休部」は既定路線になった。
野球を愛し、野球で甲子園を目指すことが世界平和に通じると説いた2代教主・御木徳近氏が亡くなり、3代教主・御木貴日止氏が病床にあるため、夫人の美智代氏の発言力が大きくなったことも影響しているのではないかといわれる。教団信者数の激減、学園の生徒数減少もその背景にはあるようだ。
敗戦が決まった後、スタンドからPL学園校歌が聞こえてきた。こうして部員12人の夏は終わりを告げた。PLが生んだ最強のバッターであった清原は、今何を思うのであろう。